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末期癌に対する効果 第20回人体科学会にて発表
症例1 73歳男性 主訴:咳・痰
初診:2005年1月24日
- 現病歴:2003年11月 心臓バイパス手術の際に肺扁平上皮癌と診断
- 心肺機能低下のために手術・放射線治療・化学療法の適応は無い
- 2004年9月感冒罹患後から咳が続く
- 咳・水様痰が頻発するため睡眠を十分にとれず、食欲も低下して体力が低下
- バイパス手術後7kgの体重減少・下腿後面の疼痛のため歩行困難な状態
初診時の身体所見
- 身長:160cm、体重:50kg
- 使い捨てカイロを多数利用しているためか、体幹部表面温度は全体的に高く、触診では温かく感じる部位が多い
- 腹部:ほぼ一日飲食していないが、心窩部振水音を聴取
- 身体背面の筋肉は体格に比し細い
- 項頚部、腰背部および臀部の筋肉の異常な凝り
- 四肢:上腕伸筋側および下腿表面温度は低い
- 前脛部:軽度に浮腫を認めた
経過
- 初診時:気診治療/刺絡の手技を説明 気診治療を施行
- 1月31日(再診):気診治療後2日間は咳・痰が消失 良眠
- 治療をする毎に効果的である日数が延びてきた
- 当初は水様性下痢が4~5回/日と多かったが、初診後3週目には軟便1~2回/日と改善
- 3月11日に綿花を利用した間接灸の治療を併用後から、1回/日の普通便に
- 4月になると肌のツヤや、臀部の筋肉の肉付きが良くなり、歩行状態も改善 満足できるだけ仕事ができる
- 最終受診日は7月22日 その後全身状態が悪化し、8月10日死去
末期癌とは医学的に正確な定義はありませんが、手術・放射線治療・化学療法などの適応にならない病態と考えられます。それでもある程度の治療をするとそれまで不可能であった仕事ができるようになりました。
最終的には生命を救うことはできませんでしたが、QOL(生活の質)を高めることはできたと思います。
末期の癌だから治療法がない、のではありません。生命そのものは救えないかもしれませんが、これまでの苦痛が少しでも軽減できれば患者さんを見守っている家族も救われるのではないかと考えております。